不思議図書館

不思議図書館―高尾滋作品集 (白泉社文庫 た 8-3)

不思議図書館―高尾滋作品集 (白泉社文庫 た 8-3)

 高尾さんの描く話はふわっとしてるけどふわっとしているばかりではないよなーとか。
 短編集です。
 私はこのなかのスロップマンションがすごくすきです。
 単行本で出てるのは知っていて、でも目を通したことがなかったのですが、読むと何度も読み返してしまう…何でもっと早く読まなかった自分!と後悔してしまいます。
 幼少の頃離婚し、離れて暮らす父の元に訪ねた少女が不思議な体験をする話。恋愛のお話。
 柱のところで「恋の成就的な話がひとつもない…」と高尾さんがおっしゃってましたが、始まる前のあるいは終わった後の恋愛の余韻のような雰囲気が漂っていてどの話も引き込まれます。ほんとすきだ。